建設業に興味はあるけれど、
「社会保険ってちゃんと入れるの?」
「福利厚生は期待できない業界なのでは…?」
そんな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
実は建設業界は、ここ数年で制度面が大きく変わった業界のひとつです。
この記事では、未経験者や転職を考えている方に向けて、
建設業の社会保険・福利厚生の“今のリアル”をわかりやすく解説します。
この記事では以下の内容を、前向きな視点でわかりやすく解説します。
- 長く安心して働ける会社を選びたい方
- 入社前に「何を確認すればいいのかわからない」方
- 女性でも本当に働けるか不安を感じている方
① 社会保険とは?まず押さえたい基本
社会保険とは、主に次の4つを指します。
- 健康保険
- 厚生年金保険
- 雇用保険
- 労災保険
病気やケガ、老後、失業など、働く人の生活を守るための制度です。
業界に関わらず、条件を満たせば加入が義務付けられています。
② 建設業で社会保険が義務化された背景
建設業では以前、社会保険に未加入の会社が多く存在していました。
その結果、
- ケガをしても補償が十分でない
- 将来の年金が少ない
といった問題が長年指摘されてきました。
こうした状況を改善するため、
2020年10月以降、建設業では社会保険加入が事実上の義務となり、
元請・下請を問わず「加入していない会社は選ばれにくい」時代になっています。
③ 「5人以下なら不要」は本当?会社形態で違うルール
ここは誤解が多いポイントなので、整理します。
個人事業主の場合(建設業)
- 常時雇用5人未満
→ 健康保険・厚生年金は「任意適用」
(建設国保・国民健康保険に加入) - 常時雇用5人以上
→ 健康保険・厚生年金の加入義務あり
法人の場合
- 役員1人・従業員1人でも
→ 人数に関係なく強制加入
👉 「5人以下だから社会保険がない=違法」とは限りませんが、
法人で未加入はNG、という点は要注意です。
④ 雇用保険の加入条件もチェック
雇用保険は、次の条件を満たすと加入対象になります。
- 31日以上の雇用見込みがある
- 週20時間以上働く
これは個人事業主・法人を問わず共通です。
未経験で入社する場合も、多くのケースで加入対象になります。
⑤ 福利厚生とは?社会保険との違い
福利厚生とは、給与とは別に、会社が従業員の生活や働きやすさを支えるために用意する制度や取り組みのことです。
よく混同されがちですが、社会保険と福利厚生は別物です。
社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険など)は法律で加入が義務付けられている「最低限の保障」。
一方で福利厚生は、法律上の義務ではなく、企業ごとの考え方や姿勢が色濃く表れる部分です。
例えば建設業では、
- 資格取得支援制度
- 作業服・安全靴・ヘルメットの支給
- 交通費・現場手当
- 夏場の飲料支給や空調服の支給
- 産休・育休後の復帰サポート
などが福利厚生にあたります。
つまり福利厚生を見ることで、
「この会社は、社員を長く大切に育てようとしているか」
「現場で働く人の負担をどこまで考えているか」
が見えてきます。
資格取得制度|国家資格の講習から取得まで支援する会社も
建設業の福利厚生の中でも、特に差が出やすいのが資格取得制度です。
施工管理技士などの国家資格は、現場での評価や将来のキャリアに直結しますが、
受験費用や講習費用は決して安くありません。
福利厚生が整っている会社では、
- 国家資格の講習費用を会社が負担
- 受験費用の補助・全額支給
- 資格取得のための勉強時間を業務として認める
- 資格取得後に資格手当がつく
といった支援を行っているケースもあります。
特に未経験から建設業に入る場合、
「入社後に資格取得を前提として、会社が育ててくれるかどうか」は非常に重要なポイントです。
資格取得制度が整っている会社は、
人を使い捨てにするのではなく、長期的に育成する前提で採用している
というサインでもあります。
福利厚生が整っている会社の見分け方
求人票に「福利厚生あり」と書いてあっても、内容は会社によって大きく差があります。
特に建設業では、名前だけ整っている会社と、実態として機能している会社の見極めがとても重要です。
① 福利厚生が「具体的」に書かれているか
本当に福利厚生が整っている会社は、
「資格取得支援あり」「各種手当あり」などの曖昧な表現ではなく、
- どの資格が対象か
- 費用は全額か一部か
- 取得後に手当はつくのか
など、内容が具体的に書かれています。
抽象的な表現しかない場合は、実際には使いづらい制度の可能性もあります。
② 実際に「使われている」制度か
制度があっても、
「忙しくて使えない」「空気的に使いづらい」
という会社も少なくありません。
面接や会社説明の場で、
- 実際に資格取得制度を使った人はいるか
- 有給や育休を取った実績があるか
- 女性社員がどんな制度を使っているか
を自然に話してくれる会社は、制度が形だけで終わっていない可能性が高いです。
③ 現場目線の福利厚生があるか
建設業で本当に大切なのは、現場の負担を理解した福利厚生です。
例えば、
- 作業服・空調服・防寒着の支給
- 夏場の飲料支給
- 現場手当や移動時間への配慮
- 女性用の更衣室・トイレなどの環境整備
こうした現場に直結する配慮がある会社は、
「働く人の大変さ」をきちんと理解しています。
④ 女性向けの制度が“名ばかり”でないか
女性歓迎と書いてあっても、
- 更衣室はあるが男女共用
- 育休制度はあるが取得実績がない
- 相談できる先輩女性がいない
というケースもあります。
実際に女性社員が在籍し、
制度を使いながら働き続けているかどうかは、
福利厚生が本当に機能しているかの分かりやすい指標です。
⑤ 「人を育てる前提」の制度か
資格取得支援や研修制度が整っている会社は、
短期的な人手ではなく、長く働いてもらう前提で人を見ている会社です。
未経験者を受け入れる体制があるかどうかは、
福利厚生を見ることで自然と見えてきます。
資格取得支援制度の実体験(現役施工管理の私の場合)
私自身、2級建築施工管理技士を取得した際、会社からとても手厚いサポートを受けました。
講習代は会社負担、講習日は業務時間内として扱ってもらえたため、金銭面・時間面ともに大きな負担を感じることなく挑戦できました。
試験直前には、有給休暇を使って集中的に勉強する時間も確保できました。
「資格を取るために休む」ことに理解がある環境だったからこそ、落ち着いて試験に向き合えたと感じています。
こうした会社の後押しがあったからこそ、無事に合格できたと実感しています。
そして今年は、1級建築施工管理技士の取得にも挑戦する予定です。
また、施工管理技士の講習には国の助成金制度があり、条件を満たせば講習費用の一部が補助されます。
このような制度を会社が把握し、上手に活用してくれるかどうかも、福利厚生が「本当に整っている会社か」を見極めるポイントだと感じています。
まとめ|社会保険と福利厚生は「安心して働き続けられるか」の基準
社会保険や福利厚生は、「あれば嬉しい制度」ではなく、
安心して働き続けられるかどうかを判断するための最低限の土台です。
社会保険にきちんと加入しているか。
法律や制度の変化に、会社として向き合っているか。
資格取得や休暇取得を、口だけでなく行動で支えてくれるか。
これらはすべて、
会社が人をどう守り、どう育てようとしているかを映し出しています。
建設業は、体力も責任も求められる仕事です。
だからこそ、「頑張る前提」で語られる環境ではなく、
無理なく続けられる仕組みが整っているかが何より重要になります。
これから建設業に挑戦しようとしている方も、
今の職場に少し不安を感じている方も、
社会保険や福利厚生を「条件」ではなく、会社の姿勢を見る材料として、ぜひ一度立ち止まって見てみてください。
制度が整っている会社は、
働く人の将来や生活まで、きちんと考えようとしている会社です。
その差は、数年後に大きな安心感として返ってきます。


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